トラック運転手や大型ドライバーとして働く際に、大手企業を選ぶべきか迷う人も多いでしょう。大手運送会社のほうが労働条件は良さそうなイメージがある反面、給与面や実際の環境なども気になるかもしれません。
ここでは、大手企業でドライバーとして働くメリットやデメリットなどを解説し、働き先を探すためのポイントについてご紹介していきます。
1.大手運送企業で働く大型ドライバーの実状は?
はじめに、大手運送企業で働く大型ドライバーの実状について見ていきましょう。
1-1. 労働環境
大手運送企業の場合、大型ドライバーとして従事する社員数も多いため、業務パターンやルートが決まっていることが多く、未経験でも比較的働きやすい環境が整っています。
その一方で、仕事内容が分業されていたり、任される業務が限定されるなど、機械的な印象を受ける場合もあります。さばく物量が多く、多忙なのも大手運送企業の特徴といえるでしょう。
1-2. 給与
中堅の運送企業に比べると、給与や福利厚生といった点は、大手のほうがしっかりしている傾向があります。
とはいえ、忙しさが支店によって大きく違うケースもあり「大手だから高給」とは言い切れない側面があるのも事実です。仕事が多く忙しければ給与は高くなり、仕事が少なければ低くなるのは大手企業に限らないことではあります。
1-3. 安定性
企業の規模が大きければ大きいほど、倒産の可能性は低くなります。そういった点では、大手運送企業を選ぶことで一定の安定性は確保できるでしょう。
1-4. 求人
トラック業界や運送業界は、過酷な労働環境のイメージに加え、ドライバーの高齢化、少子化による若手の不足など、慢性的な人材不足の問題を抱えています。
多くの大手企業が幅広い層から求人を募集しているため、大型ドライバーの求人を探すのに困ることはないでしょう。
2.大手運送企業で大型運転手として働くには?
大手運送企業の求人で求められるスキルや資格、人物像、求人を見つける際に気を付けるべきポイントについてもご紹介します。
2-1. 求められるスキル
経験者優遇のイメージがある大型ドライバーですが、未経験歓迎の求人も多く、大手であってもそこまで高いスキルを要求されることはありません。大型免許を持っていれば未経験でも採用されるケースも多く、入社後に研修しながら覚えることができます。
2-2. 人物像
大手運送企業では、中小企業のドライバーに比べるとチームワークがより重視される傾向にあります。決められた仕事をしっかりとこなし、淡々と集中して業務にあたれる人に向いているといえます。
大型の場合は、社用車を日替わりで乗車するシステムとなります。派手なトラックに乗りたい、同じ車に乗り続けたいといったこだわりがある場合は、希望通りにならないケースが多いでしょう。
2-3. 求人を見つける際に気を付けるポイント
大手運送企業の求人では、高給の場合は拘束時間が長くないか、年間休日は充分に確保されているかといった点に注目しましょう。
休日が充分で拘束時間も長くない場合は、最低給与が低過ぎないかをチェックします。未経験の場合は、試用期間の長さや応募条件としての資格の有無なども確認しましょう。
3.運送会社を選ぶ基準をはっきりさせよう
運送会社でドライバーとして働く際には、給与や労働環境など、何を優先させるべきかを考えることが大切です。ただ「大手だから良い」という思いだけで応募してしまうと、就職後にミスマッチが起こる可能性もあります。
忙しくてもいいから高い給与を優先するのか、ワークライフバランスを重視したほうがいいのか、自分の理想の働き方について、事前に考えをまとめておきましょう。自己分析をしっかりと行うことで、就職・転職先の選択肢がはっきりしてきます。
4.海コン(海上コンテナ)ドライバーとして働く方法も
大型ドライバーとして大手企業への就職を考える際、労働環境と給与面で不安が残る人も多いでしょう。「忙しそう」「意外に給与が低いのでは」といった点が、気になる場合もあるかもしれません。
そういった不安を解消する選択肢の1つとして、海コンドライバーへ応募する方法もあります。海コンドライバーは荷物の積み下ろしがなく、求人も多いうえに労働環境も安定しています。
トレーラー求人の要項を確認してみて、魅力を感じるなら、海コンドライバーとして働いてみることをおすすめします。
まとめ
近年労働環境が改善されてきたとはいえ、大手運送企業の中にも過酷な労働条件で働かざるを得ない現場は少なくありません。また、ハードな職場ではなかったとしても、給与面で不満が残る可能性もあります。
自分が何を重視するかを明確にして求人を探し、場合によっては海コンドライバーへ応募してみるという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。